(252)熱意が生徒をダメにする(第4回)

ダンサー内藤の解説シリーズ

先回までは。 熱意がある先生ほど。 あれもこれもといろいろなことを解説したりし過ぎでかえって生徒に考える暇を与えず、したがって最終的に先生が何を最重要点として言いたいのか不明になってしまい、大元の、一番最初に解説した簡単な足型すらも、何だったか定かでなくなってしまうというようなすれ違いが発生するということを解説してみました。

多少なりとも納得される先生方も多かったのではないかと思います。 今回はさらに細かい付帯事項として、レッスンしたり、生徒さんに助言をする際の、その話し方の『口調』について書いてみたいと思います。

といいますのも、私自身、生徒のレッスンをする時などに、『先生の声は大きすぎてちょっと怖い。』とか『威圧的だ』ということを言われたことが、時々ありました。なにせ自慢げにお話している訳ではないのですが、結構生徒が乱暴なところの男子校(愛知県名古屋市東邦高校))で一時期、数学科の非常勤講師をしてしておりましたので、前述のように、なるべく多くのことを語らず、一つの少ない言葉を分かりやすく、理解しやすい言葉で述べるということには徹底してこだわったのですが、いかんせん小さい声で喋っていたのでは全、 広いクラスで後ろの生徒には聞こえないので、とにかく大声でわかりやすくゆっくり話すということを徹底していました。これはだいたい25歳~28歳の頃の話です。

そこから今現在はすでに3~40年の年月が経過しているのでしょうね(わたくしは今は30代です…。えっ、年齢の計算が合わないって?)ほんとかしら?

まあ、それは置いといて、今現在、私が心がけているのは?箇条書きにすると、以下の4点です。

  • ①ゆっくり話すこと。
  • ②単語を明確に発音すること 
  • ③高圧的な声にならないこと。
  • ④高すぎず低くて優しい声で話すこと

これらはだいたい読めば、充分意味は分かる留意点なので、ほとんど説明の必要はないかもしれませんが、簡単に補足解説しておきます。

まず①ですが、特に、頭の回転が速い人は早口になってしまいます。これは自分の頭の中で、色々な話し方を立案して、これも言わなければならない…でも間違えて理解されて、こういう印象を与えるといけないので…そうでないことも説明しておかなければいけないし、そもそも例をあげた方が説得しやすいし、相手も理解しやすいだろうから、あれも言っておかねば……という風にどんどん言いたいことが湧いてくるので、それを忘れない内にと、高速でどんどんどんどん機関銃の砲弾のように高速でしゃべってしまうのです。

自分の発話速度を確認した経験がない人は1度、スマホの録音機能や、ICレコーダーを使って、自分の話している声、または講習会をやっているとき、講演をやっているとき、又は喫茶店で普通に親族や友人と会話している時の声を録音して、それを第三者的な観点から、じっくり聴き直してみるといいです。

わたくしは今でもそうですが、自分のしゃべり方を聞いて、まだまだずいぶん速いな……あんなに遅く喋っているつもりなのに……と思うことがたくさんあります。

(第4回目はここまでです。随分、わたくしの本当に言いたいこと、お伝えしたいことを書くことができたと嬉しく思って満足しています。)

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