(249)熱意が生徒をダメにする(第1回)

ダンサー内藤の解説シリーズ

レッスンの時、気をつけていることなどについて述べたいと思います。今回は、本格的なダンス関連のブログになりました。

熱意が生徒をダメにする…とはどんな意味でしょうか?わたくしは、ダンスの先生として、いろいろコグニダンス(国立長寿医療研究センターとダンスの先生の共同開発の認知症対策健康ダンス)とか、介護社交ダンスのような感じで、デイサービスで社交ダンスのレッスンをしたり、もちろん自分のスタジオで普通のレッスンをすることもたくさんあるのですが、特に、グループレッスンで、いつも思います。先生こそ色々な意味で進歩しないといけないねと思います

そういう、先生もいつも勉強だなと思うようなことをちょっと書いてみたいと思います。いつもダンス以外のことばかり書いている雑記ブログになってしまっているので、本道のダンスのことを書くのは久しぶりではないかと思いますが、もう簡単明瞭に書きます。

タイトルの通り、『熱意が生徒をだめにする』というのは一生懸命教えるがために、かえって裏目に出てしまって、生徒の理解とか把握を妨げている…そういうことがあるということです

まず1番目です。1番目は、“説明しすぎ”ということですね。つまり熱意のある先生は、とにかく、細かい事まで、あれでもこれでもなんでも詳しく解説して、生徒が不明な点を全てなくそうとします。これが逆に非常にまずいのですね。

何せ、こういう、ダンスとかダンスの技術という、教えられる側(つまり生徒さん達)は、知らないことを教えられるという点では、知っている人が知らない人に対して教えるので、教える先生はすごくよく判っている訳です。

例えばジルバを初めての生徒に教えるなんていう時を想像して下さい。もう手取り足取りで『はい、左右の足を踏みかえて、しっかり体重を乗せて、反対の足は、少し床から浮かせて、普通に歩くようにですよ~。でも最初の2歩はゆっくり。次の2歩はクイック、クイックと速く踏み替えます‼ ああ、でも速くなりすぎないようにしてください。半拍ですからね。半分より速くチャチャッと踏み替えない様にしてください‼ はい、あなたはちょっと半乗りで踊っているので、もっとしっかり両足を替わりばんこに、きちんと踏みかえて、元気よく、もうちょっとクリアな(=明確な)はっきりした動作、オーバーアクションで踏みましょうね‼』……とこのようにとにかく手取り足取り、懇切丁寧に教える訳ですが、とにかく先生が喋(しゃべ)り詰めになったりしているので、逆に生徒は単純なことが理解できなくなってしまうのです。

先生は良かれと思って、たくさんの言い方をします。ある生徒さんは、例えば、1拍、1拍、次いで1/2拍、1/2拍という様に、長さを数字で説明したほうがよく判るだろうとか、ある生徒さんには、むしろスロー、スロー、クイック、クイックという様にカウントで言った方が長さの感覚がよく伝わるだろうかと瞬時に判断して、両方とも、ドンドン多くの言葉で説明してしまうのです。

(第1回目はここまでです。少しタイトルの意味がお判りになられましたか?)

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