(145)何気に殺人、とりあえず殺人(その2)…《悪魔が来たりて火を放つ》

世の中の出来事
この世は死がいっぱい

色々ニュースの続報などを見ておりますと、例えば、愛知県弥富市の中学校の同級性刺殺事件においても、そう深い、 恨みとか積り重なった怨恨がある訳ではなく、何か多少気にいらない点があって、同じ学校で顔をずーっと合わせるのに耐えられなくなって、それで簡単に刺してしまった…という様な事なのですね。 わたくしがテレビの見過ぎなのかもしれませんけれども、刺された被害者が、実は裏番長のような極悪非道な人間で、それこそ刺した加害者のガールフレンドを実際はレイプしたりして、すごい悪いことを裏でやっていた…そんなことを想像していたのですが、どうもそんな感じではなさそうですね。確かに本人達にとっては切実な問題なのかもしれませんが、でも結局、安楽に刺してしまった…そんなような感じが否めません。

それから。 そういう点に関しては叔父による、兵庫県でしたか?での妹夫婦の小学生の兄弟の子供の刺殺事件の方が、何か積もり積もった鬱憤があるような気もしないではありませんが、それでもこちらも、小学生兄弟たちに直接恨みがある訳ではなく、結局は“未必の故意”的な巻き添え殺人なので、こちらの方も自分勝手なとりあえず的な殺人事件です。

それから、記憶に新しい、本当に残忍な凶悪非道なクリニックビル放火殺人事件については、未だ犯人の動機は詳しく判っていないようです。と言いますのもこれはひょっとしたら自殺なのか? 華々しく他人を巻き込んでの一大イベントにしたつもりの自殺なのでしょうか⁉ 報道で見る限りは、この事件も、決して何かすごい個人的な恨みがあったとも思えないような感じはあります。 こちらもまたわたくしワイド劇場のようなドラマを見過ぎかとと思われそうですが、例えばこのクリニックの先生が治療した、この犯人の親族とか妹さんとかが、その治療が苦しくて、自分に合ってないせいで一家心中したとか、そういうような状況も全く無い様ですからね。それどころか、逆に先生はすごく評判の良い先生で、親身になって診てくれるということですから、そういう逆恨みのような事柄もあり得ないようです。

ではそうであるとしたら、なぜそんなガソリンのような大掛かりなものを使って、しかも、大量の人が未必の故意というには、あまりにも明確な殺意があっての殺人行為、放火行為ということが言えそうなので、 まったくもってピンとこない面が多くあります。つまり、怨恨によって、このクリニックにすごい恨みがあってのことなのか、それともただ単に自殺の巻き添えに大勢の人を選んだだけなのか? もちろん犯人も、そんなに多くの人が犠牲になるとは思わず、ボヤぐらいで済むと思っていたのかもしれません。でも、その後の続報では、例の京都アニメの放火殺人事件を模倣したようで、かなり大がかりな計画をしていたという事で、本当に、殺人の悪魔に見入られたのでしょうか?横溝正史さんの小説ではありませんが、『悪魔が来たりて笛を吹く』ように『悪魔が来たりて火を放つ』という事だったのでしょうか?

本当に心底恐ろしいことです。なにが、彼をそういう風に恐ろしい妄想というか狂気に駆り立てたのでしょうか?あまりにも、手軽に殺人をもてあそんでいるように思えます。

何か自分の、生きたという痕跡を残したかったのでしょうか?そんな風に残されては? 他の人は全身がわななく思いで、全く心底腹が立つほど迷惑ですが、でもそういう風に自分の痕跡を残して、ひょっとしたら華々しく自殺するつもりだったのかもしれません。

これからの警察の解明が待たれますが、ただ本人が重体であり、ひょっとしたら近い将来亡くなるかもしれない、もしくは植物人間になってしまうというようなことを思うと、そういう細かい動機の解明も程遠いような感じがしないでもありません。 (第2回目終了。第3回目に続く)

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