(244)英語の発音エネルギー⇒日本語の半分?(2)

ダンサー内藤の解説シリーズ

さて、では英語では『belt』(ベルト)という場合、どの様に音声は発声されるのでしょうか?これは発音記号を見れば判る様に、先ほども前に説明したように、『べ』という一つの音節を発音した直後に『lt』といういわば息の音だけをちょっとくっつけるだけなので、労力(エネルギー)としては、英語に於いては『ベ』だけをほとんど発音する…まあ、確かに子音の音もちょこっとは発音するのにエネルギーがかかりますが、日本語的に、更に余分に2音節『ル』と『ト』を発音することを思えば、英語は『べ』といういうほとんど1音節で済むので、まあエネルギーが必要でも1.5音節分ぐらいじゃないかと思えます。(日本語では3音節分必要)

なので、何が言いたいかというと、会話をするときに、上記の例でお判りの様に、英単語の『belt』で1音節、かたや日本語の『ベルト』で3音節なので、英単語の方を発音するエネルギーは(1音節+子音をふたつなので)1.5音節分としても、日本語の3音節分の半分のエネルギーで済むことになります。なので、実に大げさな言い方ですが、人生において会話をする…例えば田中歳三(たなか・さいぞう)さんという人が、50歳になるまでの人生において会話したエネルギーを100とすると、アメリカ人の同じ様な環境のRencha Armstrong(レンチャ・アームストロング⇒誰やねん??)さんが50歳まで、発音に使った声を出すエネルギーは半分の50で済むのではないかという風に推察します

先回も書きましたが、英単語の場合、子音が多いので、そういう場合、息の音や破裂音、破擦音で済むので、母音を発音するエネルギーが不要になります。

なので、その半分で済んだエネルギーは、ちょうど1万円のものが5000円で買えたような感じで、残りの5000円はまた別のおいしいものを食べるのに使えるというようなことがあって、エネルギーを他に回せる訳です。なので、その分異なる仕事ができる…もしくは何か別の楽しみをすることができるということになる訳ですから、エネルギーの消費、もしくはコストパフォーマンスという観点から考えると、アメリカ人や英国人の…フランスの場合はちょっと判りませんが、彼らは皆、日本人の半分のエネルギーで済ませているという気がしますが、これは人生の中で積算とか累算をしたら相当な量になると思います。

例えば、日本人のある人が50歳ぐらいまでに、例えばの話ですけれども、1億円を稼ぐとすれば、半分の効率ですから、アメリカ人はその際、2倍の2億円を稼げると思うような状況になるので、これはすごい効率というか省エネルギーになる訳です。

わたくしがいつも思うのは、日本語に対して失礼な言い方だけど、日本語を覚える時間があったら、むしろ英語をしっかり覚えて英語圏で生活する…勿論、日本で生活する分なら日本語が必要ですけれども、将来どこかに留学するということであれば、もう最初から英語を覚えて英語しか話せないような人間になってしまうのも一つの手かな…とそんな風に時々真剣に思います。

英語学の先生、またいろいろ教えてください。ひょっとしたら子音の方が、発声する際のエネルギーが、母音よりも必要なんてこともひょっとしたらあるかもしれません。そういうことも考えられないではありませんね。日本語の発音は平板ですから、むしろ楽とも言えるけれども、英語発音だと強いアクセントのところを識別して強く発音しなければいけないの、逆にその箇所(=アクセント、強勢の箇所)を探索、認識する時間がかかるかもしれませんね。どうでしょうか?英語の先生がた、ご回答をお願いします。

また、 わたくしは、ここまでは単純に単語の発音に関することのみにスポットライトを当てて考えていますが、もっと範囲を広げれば、例えば、英語は表音文字です。つまり、26文字のアルファベットを使って、これらを組み合わせて単語を表記する訳ですが、それに比べれば日本語の方には、莫大な数の漢字というものがあり、表意文字になっています。つまり、文字自体が意味を持っている訳です。たとえば、『犬』は動物の犬自体のことを意味し、『愛情』と言えば意味がすぐに判ります。対して、英単語の場合は『f』『t』という文字自体に意味はありません。それがくっついて、『tango』とか『fire』とかになって初めて意味を成す訳です。

でも、この点から考えても、日本語を習得するというのは、漢字を学習という事は、即ち、ひとつひとつの絵文字を覚えるようなもので、非常に莫大な長時間とエネルギーがかかります。 しかし逆に言うと文字を一つ見ればその意味が解るという観点からすれば、英単語の場合は、単語を覚えることは、アルファベット文字の順列を覚えるということであるので、こちらの方が順列に対して頭を悩ませるエネルギーが日本より必要かもしれませんね……そんなことを考える今日この頃です。

(このトピックは今回で終わりです。次回からは、また新しいエッセイを執筆します。)

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