(299)ダンス競技会の音楽係の具体的なお仕事④

ダンサー内藤の解説シリーズ

その2つ目の静止するところでプツンと音楽を切ることになります。もちろん最初からそういう風に録音しておいてもいいわけですが、ただ選手権の決勝もしくは級別においても決勝だけは全部踊って見せてほしいということから、丸々1曲分の、約2分5秒を再生する事も多いです。第2ハイライトから最後までも含めて、全曲を踊るとだいたい2分5秒になります。そういうふうに最後まで再生するときもありますので、これも音楽を停止するタイミングを間違えるといけませんから、結構、気を使います。

競技会は長いので、先日の競技会等も朝8時に会場に入って各係りは会場設営や、椅子に番号貼り付け、更衣室の設営や必要掲示紙などの貼り付けで、9時10時と準備をして、10時半から開始で終わるのが夜の6時半ぐらいなので、実に8時間ほど、わたくしも音楽係をやっていることになります。

わたくし一人ではなく業者とするのですが、業者さんにすべて任せてぼーっとしているのも退屈なので音響機器の操作は私が8割ぐらい、現在やっております。なので4時間かもしくは2/3の6時間ほど経過すると、やはりちょっと疲れてくるのか、集中力が途切れてしまって、凡ミスが目立つような状況になります。ついフェードアウトがずれてしまったり、パソドブレで第2ハイライトで切るべきところを切らなかったり、2音ほどずれたりするようなことも無きにしもあらずです。

それからもちろん心配されるところとしては、今回の競技会は、愛知県名古屋市の岡谷鋼機名古屋公会堂という会場でするのですが、むちゃくちゃ最先端のコンピューター機材とかを持ち込んで、10人ぐらいの規模で音楽係をするわけではなく、やはり、必要最小限からちょっと幅を持たせた機材…毎回使っている機材(最新ではあるけれど)、それを業者の人が持参して、そしてわたくしと2人で手作業で音楽係をするということなので、万が一その機械が多少古くなって中古のように状態になっていると言えなくもありませんので、何かの拍子にぶつんと切れて、うんともすんとも言わない状態になることも可能性としては当然考えられます。

これはまあ例えが悪いですが、それこそ交通事故に遭うようなものです。ひょっとしたら壁に自動車がぶつかるかもしれません。そういうことになれば、競技はその時点でストップしてしまいますので、一応予備のプレイヤーとか予備のアンプを用意してあります。そうすればちょっと規模が小さくなりますが、その予備のアンプとかに接続すれば、ラジカセを持ってきたような状況になり、非常に標準的な規模ではありますが、ほとんど故障前の、普通の状態で音楽を再生することができます。(今回第4回目はここまでです。次回の第5回目もお楽しみにお待ちください。)

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