今、結構競技人口も高齢化していますので、いずれにしろクイックステップとか速い速度の曲はエネルギーが要りますので、10秒ほど通常は短くします。いろいろ規定があって何分何秒踊らないといけない…というのがありますので、ダンスパーティなどで、音楽を音響の機械で再生するというのに比べると神経を使います。なぜかというと、例えば1分30秒と規定されているのに、それを間違えて早く切ってしまって、例えば、1分10秒で切ってしまったりすると、その時のヒート(踊るラウンド)の選手は20秒間、通常より短くなっているので、その時間分、審査員に見られないので不利になる訳です。逆に1分30秒なのに1分50秒音楽係が流してしまうと、20秒余分に踊れるので、またまた今度は、そのラウンドの選手にとっては逆に有利になってしまう訳です。
まあ、有利といっても技術が下手な選手であれば、下手さを20秒長く晒したということなので(厳しい変な言い方になりますが……)逆に不利になるとも言えなくもありませんので、まあどのみちざっくばらんに言えば、1分50秒流してしまったからといって、審査員が選ぶ選手が変わってくるというようなことは一般的にはありません。長く踊ろうが短く踊ろうが、うまい選手は残るし、下手な選手は淘汰されて落ちるということですが、当然長さに相違があれば不公平ということにはなるので、そこら辺をきちんと、毎回ちゃんと1分27秒ぐらいからフェードアウトということが一番神経を使う重要な操作となります。
また、種目によっても、多少事情は異なってパソドブレの場合だと、1分30秒とかいうことでなく、キリのいい第2ハイライトまで再生することになります。ちなみにパソドブレの音楽の場合第1ハイライトは約43秒の時点、第2ハイライトは、そこから約35秒の時点=最初から数えると、1分18秒の時点にあります。パソドブレのことを書くと、ちょっと専門的な説明になりますが、パソドブレの音楽(エスパニア・カーニという名前の曲が代表的です。)においては、「ハイライト」といって、音楽がジャンという風に演奏されて、一瞬。空白になる部分がありますが、選手の皆様はここでその音に合うようなポーズをとってピシッと一瞬静止します。2回あります。第1ハイライトと第2ハイライトです。パソドブレの音楽について解説している、自作のわたくしのYouTube動画を添付しておきますので、専門に勉強したい人はどうぞご活用くださいませ。
(第3回目はここまでです。第4回目に続きますので、お楽しみに)
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