(297)ダンス競技会の音楽係の具体的なお仕事②

ダンサー内藤の解説シリーズ

また競技会ではありませんが、ダンスパーティを公民館や区役所、○○会館などで開くときにそういうパーティーを企画するグループとか、個人とか会社で、同じようにパーティーの音楽をかける……これはだいたい通常のパーティですと、1曲が1分半年なので、2曲で3分ですから、60分で、40曲かける勘定になりますね。

すると、200曲だったら5時間になる訳ですが、5時間はちょっと長すぎるパーティなので、普通ですと3時間で、120曲くらいでしょうか。 

さて、前置きとかいろいろダラダラと長くなってしまっていますが、こういうたくさんの曲を扱う音楽係において、一番気をつけることは何かというと、それを徐々に解説したいと思います。

ワルツのラウンドなら当然ワルツをかけることになりますが、それはもちろん事前に、全てかける長さを、だいたい1曲130秒から140秒、もしくはもっと短いこともありますが、2分から3分の曲を用意して、そしてそれらを綿密に内容までチェックしてありますので、当日はただそれをかけるだけです。長さを正確に測って、といっても、それは機械のカウンターが示してくれるので、そのカウンターをよく見ていて130秒のような場合は126秒か127秒あたりからフェードアウトをして、つまみを指でつまみながら少しずつ回しながら、130秒には音量がゼロになるようにしっかり音楽をフェードアウトして止めるということが重要になってきます。

これは最初からそのように録音しておけばよいのではないかと言われそうですが、結局同点決勝というのがあったり、クイックステップやジャイブの種目は最初から1分20秒にてフェードアウトしますので、いちいちその長さを測って1曲1曲編集する手間に比べたら、当日しっかり手動でフェードアウトする方が色々な意味で効率的なのです。なので、そこを間違えないようにすることが重要です。1分30秒というのはかなり長いので、慣れてくるとちょっとボーっとしていたり、つい競技の方に熱中して、選手を見ているとうっかり1分30秒を超えてカウンターが1分40秒を示したりしていることもあります。もう当然、わたくしは慣れましたので、そういうことはありませんが、自分が教えている選手とかをこの選手良いなどというふうに、ついそちらの方に気を取られて、見てしまうと、却ってそこに熱中してしまって、時間が瞬時に過ぎて1分50秒まで流してしまったという事もありますが、特にそういうのに敏感な選手が後からやってきて、『今の曲すごい長かったね』と言われることもあります。しかし普通人々は漠然と過ごしていれば、大体1分以上はそう正確には体感で測れませんので、多少うやむやになってよかったなと思う時もないではありません。(第2回目はここまでです。第3回目に続きます。)

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